家具と暮らす

家づくりの中でそのご家族らしさが出る部分のひとつが造作家具です。
その家族には、その家族の風景に合った家具があります。

共働きで、仕事から帰ってごはんの支度をしながら子供の宿題をみる夕飯前の距離感。家具と暮らす

 
家族みんながキッチンに立つ家には、料理をしながら対面のカウンターで会話を楽しみ、おいしい空気を共有する空間。

家具と暮らす

 

一緒に材木屋さんで選んだ一枚板を加工した座卓は、ごはんを食べるときも夜くつろぐときもどんと構えてそこにいてくれます。

家具と暮らす

 

1番はじめの写真は、お気に入りの食器たちのための食器棚。
国内外、転勤でいろいろな土地で暮らす中で集まった食器たちは、やっと自分たちのために用意された居場所に落ち着いて嬉しそうに見えます。大工さんの手でつくられたタモ材の棚も、自分たちの役目を見出してもらえてどこか幸せそうにしているように見えますね。

タモ材は固くて比較的反りや伸縮にも強いので、物を書いたりするカウンターや、水周りにも使います。一方、重さがあり、木目がはっきりしているので、例えば床材が、かば桜など色味も明るく木目のおとなしいときには、タモ材ではなくもう少し木目がやわらかいけれどトガ材ほど柔らかい(=へこみやすい)わけではないブナ材で家具をつくったりと、お家の雰囲気や木材の特性に合わせてご提案しています。

家族と一緒に四季を過ごす木の家具には手をかけてあげてください。人の手でつくられたものは、人の手で手入れして、人の手で直して使うことができる。自分たちの手をかけてあげられる範囲にある、という安心感ってあると思います。

ぶつけてへこんだら水を含ませてアイロンを当てて、ふくらみを取り戻すのを待ってあげてください。傷がついたり、乾燥してささくれたら、やすりをかけて蜜蝋ワックスをちょんちょん、と塗ってあげてください。傷だったり、手垢だったり、手入れをした箇所だったり。そのひとつひとつが暮らしの痕跡となり、家族の思い出として家具に刻まれていきます。大人になって思い出す実家の風景って、そういう小さな断片だったりしますよね。記憶の中で懐かしいあたたかさが熟成されていくような。

そして、後から取り付けているように見える家具も、大工さんが壁や床に下地を仕込み、よい材料を選んで丁寧に加工して、塗装やさんが仕上げてできあがります。その過程もふるさとの記憶の一部に入れてもらえると嬉しいです。

yukamizushima

水島 佑香 コーディネーター

岡山県岡山市出身→神戸で大学生活→文系から方向転換、京都に移住し建築・インテリアの学校に2年間通う→スムースに就職。