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外構の内、1番面積が必要となるのが、駐車場です。
お手持ちの車、プラス、来客用の駐車スペースを考えると、どの家も2台から3台分の駐車スペースが必要となってきます。車の寸法は、車種により様々ですが、だいたい・・・、

・軽自動車   1480×3400(㎜)
・乗用車
  小型車    1680×4500(㎜)
  ワンボックス 1700×4800(㎜)
  中型車    1700×4800(㎜)
  大型車    1880×5100(㎜)

と、なります。ただし、この寸法にはサイドミラーは含まれていません。サイドミラーや、乗り降りするスペースを考えると、必要面積はもっと増えてきます。後ろから荷物を取出すスペースも考えると、乗用車中型車の場合の必要面積は・・・、

と、なります。
それが2台~3台となると、かなりの面積ですよね。
さらにカーポートをつけると、柱の設置の関係で、シングル(1台駐車)で+200~300㎜、ワイド(2台並列駐車)で+500~600㎜程度、間口を広くとる必要があります。

我が家は車1台ですが、来客用の駐車スペースと、将来子供が家を出て時々車で帰ってくる・・・、ということも考えて、3台分の駐車スペースを確保しました。
けれど、365日使うのは1台分だけ。残り2台のスペースは時々来るお客さんと、十数年後の子供のため・・・、それってなんだか、もったいない・・・ですよね? 建物もその分狭くなるし・・・、でも駐車スペースはほしいし・・・、と悩んだ末、導き出した答えが、駐車スペースに「アウトドアリビング」をプラスすることでした!

駐車スペースにバーベキューやプール遊びができ、リビングと一体的に活用できる「アウトドアリビング」の機能をプラス、さらに洗濯物干しもプラス。
特別な日も、そうじゃない日も、いつでも、なんにでも使えるもう一つの空間「多目的スペース」ができあがりました。

駐車場と違うところは1つだけ。舗装をコンクリートではなく、石貼りにしただけ。アイストップに植栽を植えると・・・、それだけでテラスのようなしつらえになります。石ではなく、レンガやコンクリート平板、芝生でもいいかもしれません。そして、もう1台の駐車スペースは、しばらくのあいだ趣味を楽しめる場所として、ガーデニングやDIYを楽しんでいます。

駐車場はほとんどの場合、必要不可欠なスペースです。
利便性のことを考え、十分な寸法を確保することをお勧めします。カーポート設置のスペースや、電気自動車の充電コンセントの設置なども検討されてもいいかもしれませんね。

そして、時々しか使わない来客や予備の駐車スペースは、もっと有効活用できるかもしれないということを頭の片隅に置いておいてください。もっと頻繁に多目的に使いこなすことができたら、暮らしがもっと楽しくなるかもしれません。

次回は植栽についてお話できたらと思います。

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↓「外構のおはなし」シリーズはこちらから
①ゾーニングと動線(暮らしの道)について
②駐車場について
③植栽計画について1
④植栽計画について2
⑤コンセプトハウス外構設計の苦悩(前編)
⑤コンセプトハウス外構設計の苦悩(後編)
⑥外構一体提案しています

松島 幸奈 クリエイティブチーム

大阪府出身。2児の母。 大学でランドスケープを学んだのち、造園会社に就職。主に外構設計や造園設計を担当。生活動線をお家の中から外に広げ、敷地全体を使いこなせるようなプランを心がけてきました。その後、主人の転勤で福岡に移住。仕事の傍ら暇を見つけては、九州各地の温泉巡りを楽しみました。そのせいか子供もすっかり温泉好きに。滋賀に来てからも家族旅行は温泉が必須。みんなでお気に入りの温泉を探索中です。