素材へのこだわり

永くありつづけるための選択

家族が心地よく暮らすことができること、そして永く住み継いでいけること、そして次の世代にどんな環境を残していくべきか考えることが家づくりにおいて大切です。今が心地よく暮らせるだけではなく、先を考えた上での素材の選択をしていきます。家づくりにおいて、選択肢は無数に存在してるのです。何を選択していくのかについては、単なる素材の特性だけではなく、選択する基準についての想いを共有する必要があると考えます。

自然素材の持つ力

手触り、質感、空気感など自然素材にはそれぞれに表情があり多くの魅力に溢れています。古くから家づくりの中で使われてきたのは、木や土、紙など自然にある物でした。季節による湿気や乾燥などの室内環境の変化に合わせ呼吸する無垢のフローリングを素足で歩けば、夏はサラッと感じ冬はあたたかく感じることができます。古くから使われてきた漆喰の壁も温度湿度を保ちながら、消臭・抗菌の機能を備えています。
自然素材は日本の家において健康的な環境を作ってきたのです。ただ素材の工業化が進み、品番のついた石油原料の工業製品が多く出回るようになり安価であるため日本の家づくりで多用されるようになりました。家族が安心安全にそして健康的な暮らしを考えた時に必要になるのは、自然素材の持つ力だと考えます。

自然素材の持つ力

無垢材を愉しむ

完成時が一番美しく月日が経つにつれて劣化していく工業製品とは異なり、無垢材は月日と共に変化することによって、時が経った方が美しさが増していきます。
時と共に色味を味わい深く変化させ深みのある艶を持つようになります。暮らしの中で傷がつくこともあります。ただ無垢材についた傷は工業製品につく傷とは見え方が異なります。無垢材の傷こそ家族がそこで暮らし成長してきた証として、刻まれていきます。経年変化する美しさは、人工的には作り出すことのできない力があります。無垢材のある暮らしには手入れをする時間が生まれます。そんな時間を通して親が愛着を持って使い込んだものと、手入れする作業を通して伝わる大切な想いの両方を次の世代に残すことができるのです。

無垢材を愉しむ

環境をつなぐ

家づくりに使う自然素材は基本的に全て国産材を使うようにしています。構造材にも国産材を使う事で林業が活性化し、森を育て日本の山々や産業を守っていくことに繋がると考えているからです。それと同時に国産材を採用することで、運送時に排出されるCO2を大幅に削減しています。そして自然素材は、寿命が永く最終的に土に還ることができます。産地がわかる安心安全なもの、環境に負荷のかからない選択をしていくべきだと考えます。
日本にある自然素材を使うことで、家族の日々の暮らしを心地よくすることはもちろん、30年、40年先そしてその先にある環境が少しでも良い状態で繋いでいけることを願うのです。

環境をつなぐ