家を建てる際、国の補助金制度を上手に活用できるかどうかで、総費用や住宅性能に大きな差が出ます。2026年現在さまざまな住宅向け補助制度が用意されていますが、その中でも注目されているのが「子育てグリーン補助金」です。省エネ性能の高い住宅づくりを支援する制度である一方、ZEHやGXといった言葉が出てきて「違いが分かりにくい」と感じる人も多いのではないでしょうか。
対象となる世帯や住宅の種類、補助金額、申請の進め方を理解しておかないと、制度を十分に活かせない可能性もあります。この記事では、子育てグリーン補助金の基本的な仕組みを整理し、対象条件や補助金額、申請の流れまで、初めて調べる方にも分かりやすく解説していきます。

子育てグリーン補助金とは、正式には「子育てグリーン住宅支援事業」と呼ばれる、国が実施する住宅向けの補助金制度のことです。家を建てる人や購入する人に向けて、一定の条件を満たした住宅を対象に補助金が支給される仕組みです。
ここでは、子育てグリーン補助金の全体像をつかむために、制度の目的や対象となる世帯、支援される住宅の種類について順に解説していきます。
子育てグリーン補助金の目的は、将来に向けてエネルギーをできるだけ使わない住宅を増やしていくことです。国は2050年のカーボンニュートラル実現を目標としており、住宅分野においても省エネ性能の底上げが求められています。とくに新築住宅では、2030年度までにZEH水準の省エネルギー性能を確保する流れが進んでいます。その移行期間において、性能の高い住宅づくりに取り組む人を支援する役割を担っているのが、この制度です。
また、エネルギー価格の高騰などの影響を受けやすい子育て世帯や若者夫婦世帯の負担を軽減する狙いもあります。高性能な住宅は初期費用が高くなりやすいため、補助金を通じて導入のハードルを下げ、無理のない形で省エネ住宅を広げていくことが目的となっています。
子育てグリーン補助金の対象となるのは、新築住宅の建築や購入、既存住宅のリフォームを行う場合です。ただし、すべての世帯や住宅が同じ条件で対象になるわけではありません。住宅の種類や性能区分によって、対象となる世帯が分かれています。新築住宅では、GX志向型住宅はすべての世帯が対象となります。
一方、長期優良住宅やZEH水準住宅は、子育て世帯または若者夫婦世帯に限られています。子育て世帯とは18歳未満の子を有する世帯、若者夫婦世帯とは夫婦のいずれかが39歳以下の世帯を指します。ただし、施主自身が細かな条件を一つずつ判断する必要はありません。実際の要件確認や申請手続きは、補助金に対応した登録事業者が行います。施主は、この制度の基準に沿った住宅を建てられる優良な工務店や事業者を選ぶことが重要です。
【ZEHとGX志向型住宅】
ZEH(ゼッチ)とは、断熱性能を高めたうえで高効率な設備を導入し、太陽光発電なども組み合わせて、年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロに近づける考え方の住宅です。GX志向型住宅とは、ZEH水準よりもさらに高い省エネ性能などが求められる区分として扱われる住宅となります。
子育てグリーン補助金では、住宅の省エネ性能に応じて、支援される住宅の種類が分かれています。新築住宅の場合は、大きく分けて「GX志向型住宅」「長期優良住宅」「ZEH水準住宅」の3つが対象です。
GX志向型住宅は、省エネ性能を特に高めた住宅で、世帯条件に関係なく補助の対象となります。一方、長期優良住宅とZEH水準住宅は、一定以上の省エネ性能や耐久性を備えた住宅で、子育て世帯や若者夫婦世帯を中心に支援される区分です。どの種類に該当するかは、設計内容や住宅性能によって決まります。
施主が細かな基準を理解して判断する必要はなく、子育てグリーン補助金に対応した工務店であれば、計画している住まいがどの区分になるのかを整理したうえで提案してもらえます。補助金を活用した家づくりを考える場合は、早い段階で対応実績のある工務店に相談することが大切です。

子育てグリーン補助金では、住宅の種類や工事内容に応じて補助金額が決まっています。ここでは、新築住宅とリフォームの場合に分けて、どの程度の補助が受けられるのか、補助金がどのような形で戻ってくるのかについて解説します。
出典:みらいエコ住宅2026事業(ME住宅2026)の概要|国土交通省
新築住宅の場合、補助金額は住宅の性能区分によって異なります。GX志向型住宅は、すべての世帯が対象となり、1戸あたり160万円が支給されます。子育て世帯や若者夫婦世帯が建てる長期優良住宅では、原則80万円、建替えに伴い既存住宅の除却を行う場合は100万円です。ZEH水準住宅の場合は、原則40万円、除却を行う場合は60万円となっています。
補助金は、住宅ローンから自動的に差し引かれる仕組みではありません。原則として、登録事業者が補助金の交付を受けた後、最終的な工事代金の支払いに充当されます。そのため、施主が後から現金を受け取るというより、支払総額が軽減されるイメージを持つと分かりやすいでしょう。現金で還元されるケースもありますが、その方法は事業者との事前の取り決めによって決まります。
リフォームの場合は、工事内容に応じて補助金額の上限が設定されています。必須とされる省エネ改修工事をすべて実施する場合は、1戸あたり上限60万円です。必須工事のうち一部を実施する場合は、上限40万円となります。実際の補助額は、行った工事内容に応じて積み上げ方式で決まります。
リフォームにおいても、補助金は登録事業者を通じて交付され、工事代金への充当や現金での還元という形で戻ってきます。工事完了後に申請し、確認を経て支給される流れとなるため、工事前に補助金が振り込まれるわけではありません。詳しい還元方法や時期については、契約前に事業者へ確認しておくと安心です。
関連記事:【2026年版】GX補助金まとめ|利用条件や補助金額・申請の流れまで徹底解説

子育てグリーン補助金を利用するには、住宅の性能だけでなく、工事の進め方やタイミングにも条件があります。ここでは、新築住宅とリフォームに分けて、制度上定められている主な条件と、施工主が最低限押さえておきたいポイントについて解説します。
新築住宅で子育てグリーン補助金を利用する場合、対象となるのは一定の省エネ性能を満たした住宅です。GX志向型住宅、長期優良住宅、ZEH水準住宅のいずれかに該当する必要があります。また、住宅の床面積は50㎡以上240㎡以下であることが求められています。工事のタイミングにも条件があり、対象となるのは、2024年11月22日以降に基礎工事より後の工程に着手した住宅です。設計内容や着工時期が条件に合っていない場合、補助対象外となる可能性があります。
施工主が覚えておきたいのは、性能基準や申請時期を自分で判断する必要はないという点です。補助金に対応した登録事業者であれば、計画している住宅が条件を満たすかを確認したうえで進めてくれます。施工主としては、補助金対応の実績がある工務店を選ぶことが最も重要なポイントといえるでしょう。
リフォームの場合は、省エネ改修を中心とした工事内容が条件となります。対象となるのは、既存住宅に対して行う断熱改修や高効率な住宅設備の導入などです。制度では、必須とされる省エネ改修工事の実施内容に応じて補助の区分が分かれています。新築と同様に、工事の着手時期も重要で、対象となるのは2024年11月22日以降にリフォーム工事に着手したものです。工事内容や組み合わせによって補助額が変わるため、事前の確認が欠かせません。
施工主が意識しておきたいのは、「この工事は補助対象になるか」を自分で判断しようとしないことです。リフォーム内容が条件に合うかどうかは、登録事業者が制度に沿って整理します。補助金を前提にリフォームを考える場合は、契約前に補助金対応が可能かを必ず確認しておくと安心です。

子育てグリーン補助金では、住宅の性能区分によって、対象となる世帯の考え方が異なります。ここでは「どの世帯が使える制度なのか」という視点から、世帯区分ごとの違いを整理します。
子育てグリーン補助金の中には、世帯構成に関係なく利用できる区分があります。それが「GX志向型住宅」です。この区分では、子育て世帯や若者夫婦世帯であるかどうかは問われません。GX志向型住宅は、省エネ性能を特に高めた住宅を対象とする区分で、単身世帯や共働き世帯、将来子育てを予定している世帯なども含め、幅広い世帯が対象となります。
そのため「子育て補助金」という名称から対象外だと思われがちですが、実際には世帯条件に縛られない点が特徴です。施工主が意識すべきなのは、自分の世帯区分よりも、住宅の性能がこの区分に該当するかどうかです。GX志向型住宅に対応した工務店であれば、世帯条件を気にせず制度を活用できます。
一方、長期優良住宅やZEH水準住宅は、対象となる世帯が限定されています。これらの区分で補助金を利用できるのは、子育て世帯または若者夫婦世帯です。子育て世帯は18歳未満の子を有する世帯、若者夫婦世帯は夫婦のいずれかが39歳以下の世帯と定義されています。この区分は、住宅取得の負担が大きくなりやすい世帯を支援する目的で設けられています。
ここでも重要なのは、施工主が細かな条件を自分で判断しなくてよい点です。世帯区分に該当するかどうかは、申請時に登録事業者が確認します。施工主は、自身の状況を工務店に正確に伝え、制度に対応できるかを相談するだけで問題ありません。

子育てグリーン補助金では、住宅の省エネ性能を高めるために、対象となる設備にも条件が設けられています。ここでは、新築住宅とリフォームそれぞれで、どのような設備が補助対象になるのか、また注意しておきたいポイントを解説します。
新築住宅の場合、子育てグリーン補助金は「設備単体」に対して支給される制度ではありません。断熱性能や省エネ性能を含め、住宅全体が一定の基準を満たしていることが前提となっています。そのため、給湯設備や換気設備、エネルギー管理に関わる設備などは、住宅性能を構成する要素として位置づけられます。
どの設備を採用するかは、住宅の性能区分(GX志向型住宅、長期優良住宅、ZEH施工主が個別の設備条件を細かく把握する必要はありません。補助金に対応した工務店であれば、制度の要件を踏まえた設備構成を前提にプランを提案してくれます。
リフォームの場合は、省エネ改修につながる設備や工事内容が補助対象となります。具体的には、断熱性能の向上やエネルギー消費を抑える設備の導入などが中心です。ただし、リフォームでは「どの設備を入れたか」だけでなく、「どの必須工事を組み合わせたか」が重要になります。
設備の設置が補助対象になるかどうかは、他の工事内容との組み合わせによって判断されます。施工主としては、補助金を前提に設備を単体で選ぶのではなく、補助金対応が可能なリフォーム内容としてまとめて提案してもらうことが大切です。
子育てグリーン補助金において、エアコンは注意が必要な設備の一つです。新築・リフォームのいずれの場合も、エアコンを設置すれば必ず補助対象になるわけではありません。エアコンは、省エネ改修や住宅全体の性能を構成する要素の一部として扱われます。そのため、補助対象になるかどうかは、住宅の性能区分や、他の工事内容との組み合わせによって判断されます。
この点について、施工主が「このエアコンなら補助金の対象になるか」を自分だけで判断する必要はありません。実際の要件確認や申請可否の判断は、制度に対応した工務店や事業者が行います。補助金を前提に設備計画を考える場合は、早い段階で工務店に相談し、制度に沿った形で進めてもらうことが大切です。
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子育てグリーン補助金は、施工主が自分で申請する制度ではありません。住宅の建築や工事を行う登録事業者が、制度に沿って申請手続きを進めます。ここでは、申請の全体像とあわせて、各段階で施工主が何をしておけばよいのかを解説します。
子育てグリーン補助金を利用するための最初のステップは、補助金に対応した登録事業者と契約することです。補助金の申請は登録事業者しか行えないため、対応実績のある工務店や事業者を選ぶことが前提となります。契約後は、住宅の設計内容や工事計画が、補助金の要件を満たしているかを事業者側で確認します。この段階で、どの区分の住宅に該当するか、補助金の対象になるかが整理されます。
施工主が行うことは、補助金を利用したい意向を早めに伝え、世帯状況や建替えの有無など、必要な情報を正確に共有することです。細かな制度判断は事業者に任せて問題ありません。
工事が始まった後は、進捗にあわせて登録事業者が交付申請の手続きを行います。申請には、工事内容や住宅性能を証明する書類が必要となるため、工事と並行して手続きが進められます。
この間、施工主が特別な申請作業を行う必要はありません。書類への署名や確認を求められた場合に対応する程度です。注意したいのは、補助金には予算上限や申請期限がある点です。そのため、工事着工前から申請の段取りを進めてくれる事業者を選んでおくことが重要になります。
住宅の工事が完了すると、登録事業者が完了報告を行います。内容が確認され、問題がなければ補助金の交付が決定されます。補助金は、原則として工事代金の最終支払いに充当される形で還元されます。そのため、施工主が直接補助金を受け取るというより、支払総額が軽減されるイメージを持つと分かりやすいでしょう。
事業者との取り決めによっては、現金で還元される場合もあります。施工主としては、補助金がどのような形で還元されるのかを、契約時に確認しておくことが大切です。

子育てグリーン補助金は、制度を知っているだけでは活用できません。実際の申請や手続きは登録事業者である工務店が行うため、どの工務店を選ぶかが結果を大きく左右します。ここでは、補助金を前提に家づくりを進める際に、事前に確認しておきたい工務店の対応ポイントを整理します。
子育てグリーン補助金は、登録事業者でなければ申請できない制度です。そのため、最初に確認すべきなのは、補助金の申請に対応している工務店かどうかです。制度に対応していない場合、どれだけ条件を満たす住宅であっても補助金は利用できません。施工主が自分で申請することはできないため、工務店選びの段階で対応可否を確認することが重要です。補助金の話をした際に、制度内容を理解したうえで説明できるかも一つの判断材料になります。
次に確認したいのが、補助金を活用した新築やリフォームの実績です。子育てグリーン補助金は、住宅性能や工事内容が要件に沿っていなければ利用できません。実績のある工務店であれば、制度に合わせた無理な設計を行うのではなく、住宅の性能や暮らしやすさを考えたうえで、結果として補助金の条件を満たす提案ができます。
単に「補助金が使えるから」という理由だけで進める家づくりにならないかどうかが、ここでのポイントです。
子育てグリーン補助金では、申請から完了報告、補助金の還元まで、すべて工務店側の対応が必要になります。そのため、途中の手続きだけでなく、補助金が実際に還元されるまで一貫して任せられる体制が整っているかも確認しておきたい点です。
本来、この制度の目的は、省エネ性能の高い住宅を広げることにあります。制度を利用するためだけに条件に合わせるのではなく、普段から環境性能や住まいの質にこだわった家づくりを行っている工務店を選ぶことが、結果的に満足度の高い住まいにつながります。
関連記事:滋賀県のおすすめ工務店はこう見つける|信頼できるパートナー選びのポイントと注意点

子育てグリーン補助金は国の制度のため、同じ工事内容について他の国の補助金と併用することは原則できません。ただし、都道府県や市町村が独自に実施している住宅支援制度については、別枠として利用できる場合があります。たとえば滋賀県では、県産材「びわ湖材」を使った住宅に対して補助が受けられる「木の香る淡海の家推進事業」があります。
このように、地域材の活用や地元事業者の利用を条件とした補助制度は、子育てグリーン補助金とは目的が異なるため、条件次第で併用できる可能性があります。自治体の制度は、内容や金額、申請条件が地域ごとに大きく異なります。子育てグリーン補助金を検討する際は、住む地域にどのような制度があるのかを確認し、工務店と一緒に整理しておくと安心です。
関連記事:自然素材の家に使える補助金制度とは?|制度の種類・条件・注意点まで分かりやすく解説
子育てグリーン補助金については、「税金はかかるのか」「いつ受け取れるのか」など、細かな疑問を持つ人も多いでしょう。ここでは、施工主からよく聞かれる質問を中心に、ポイントを整理して解説します。
子育てグリーン補助金そのものについては、確定申告や年末調整は基本的に必要ありません。補助金は住宅取得を支援する目的で交付されるもので、原則として所得として扱われないためです。
一方で、新築住宅を建てた場合、多くの人が住宅ローン控除を利用することになります。この場合、入居した翌年に確定申告を行い、その後は年末調整の際に所定の書類を会社へ提出する流れになります。毎年提出していた書類は、補助金のためではなく、住宅ローン控除などの税制優遇を受けるための手続きです。補助金と税制上の手続きは別物のため、混同しないように注意が必要です。
補助金は、住宅の工事完了後にすぐ支給されるわけではありません。工事完了後、登録事業者が完了報告を行い、内容が確認されたあとに交付されます。多くの場合、工事代金の最終支払いに充当される形で還元されます。現金で受け取る場合もありますが、時期は事業者や進行状況によって前後します。
子育てグリーン補助金には、あらかじめ予算の上限が設定されており、申請額が予算上限に達した場合はその時点で受付は終了となります。後から条件を満たしても申請できない可能性があるため、利用を検討している場合は、早めに工務店へ相談し、申請のタイミングを確認しておくことが大切です。
申請に必要な書類は、ほとんどを登録事業者が用意します。施工主が準備するのは、世帯状況を確認するための情報や、本人確認書類などが中心です。細かな書類内容を自分で把握する必要はありません。申請に慣れた工務店であれば、必要なものをその都度案内してもらえます。
補助金額は、住宅の種類や性能区分によってあらかじめ決められています。GX志向型住宅、長期優良住宅、ZEH水準住宅など、どの区分に該当するかで上限額が変わります。設備の数や工事費から細かく計算するものではありません。自分の計画がどの区分になるかを、工務店に確認するのが一番確実です。
子育てグリーン補助金は、条件を満たせば自動的に使える制度ではありません。住宅の性能区分や世帯条件、着工時期、申請体制など、いくつかの前提を押さえたうえで進める必要があります。特に重要なのは、補助金の内容を理解し、設計段階から制度に対応できる体制で家づくりを進めることです。早い段階で全体像を整理し、対応できる工務店に相談することで、無理のない形で制度を活用しやすくなります。
株式会社スムースでは、補助金の有無に左右されない、住まいの性能を重視した家づくりを行っています。断熱性能や省エネ性能、耐震性といった基本性能を大切にし、将来を見据えた住まいをご提案します。子育てグリーン補助金をはじめとする各種制度についても、内容の説明から申請サポートまで一貫して対応しています。制度を活用した家づくりを検討している方は、計画の初期段階からお気軽にご相談ください。
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