注文住宅の終焉!?

- 社長ブログ

いきなり過激な言葉ですが、先日、関西の工務店が10社ほど集まって、各々の設計の思想を語ろうという会に出席しました。

テーマは「注文住宅の終焉」です。

業界的に着工数が年々、落ちて来ているので、注文住宅が建たなくなるという意味だと感じられるかもしれませんが、全く意味合いが違います。皆さん含めて、ありがたいことにここに集まっている方々は家づくりは順調です。では、なぜ終焉なのか。それは注文住宅ということ自体を工務店が終わらせてしまっているということです。

 

注文住宅の大きな魅力は、お客様の理想を一から形にできることで、その自由度を最大限に活かせるのが特徴だと思います。そして、一生に一番の高い買い物として、失敗をしないようにお客様は学ばれます。当然のことです。ネットで情報を集めたり、Youtubeなどを見て自分に合った理想の家を具現化していかれます。

 

そこで大きな問題なのが、工務店や住宅会社がお客様の言う通りに家を作っていくことなのです。まさに注文どおりです。これから、AIが設計する時代も来るでしょう。性能やコストで競い合い、軸を持った家づくり集団がどんどん減っているのです。

 

だから、注文住宅の終焉なのです。注文住宅の本当の意味は、お客様の潜在的ニーズを引き出して、それを形にすることが、本来あるべき姿だと思います。

 

わたしは常々、「わたしたちは家づくりをしていません」と伝えています。家族の幸せを作っていると。その土台が家であり、ふるさとに繋がっていくと考えています。自分の人生で得た様々な経験や体験で、わたしがやるべきことだと自負しています。

 

何坪を想定されているのか、リビングは何畳ほど欲しいのか、子供部屋は?洗面所の広さは?など、参考程度にはもちろんお聞きしますが、わたしたちは、時間軸でヒアリングします。平日と休日を過ごし方から、何時に起きて、誰が何をしているのかなど、細かくお聞きします。

そして、大事なのが、なぜ、家を建てるのか、そして、過去と未来として、ご夫婦のルーツや、ご実家のこと、将来像など、時間をかけて、ゆっくりとヒアリングします。大切にしているのは心の声です。心の寄り添い、傾聴だと思います。

ヒアリング

そして、設計プランを提案します。お客様のお考えと私たちの思想がカタチとなって、「このプランでよろしかったでしょうか?」とお声をかけた時、最高の喜びは、「そうそう、これこれ!」とおっしゃって頂けることです。私たちが合格点に達するかどうかなのです。納得より、感動を常に目指しています。

わたしたちの思想は

「時を重ねるごとに家族の絆と幸せが満ち溢れるふるさとをカタチにする」です。

注文住宅の在り方とは、何でもない何気ない日常が、それが本当の幸せで、今のこの時を大切に感じる場所だと思っています。

それが、穏やかな居場所となり、物語が積み重なって、ふるさとになっていくのだと感じています。

注文住宅が終焉にならないためにも、思想を軸として、あなたたちはどのような家(家族の幸せの土台)を作ってくれるの?わたしたちの居場所は?に、応えていく覚悟をもって、共に作っていくことだと思います。

注文住宅

(ichikawa)

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