窓の先に見えるもの

- 家づくりのこと

窓の先に何が見えるか?
これ、暮らしの中でとても大切な要素の一つです。

窓の役割は、光を取り入れることや風を通すことだと考える人が多いと思います。間取りのご要望を聞いた時に、「明るくしたい」や「風通しをよくしたい」というお声は1番に出ます。

 

・採光
・風通し
・何が見えるか

全部大切。

 

私たちがプランする時に光や風のことはもちろんですが、それと同時に窓の外に何が見えるか、何が見える窓にするかをたくさん考えます。
窓が切り取るものや窓をつくることで生まれる外との関係によって、家の中が格段に心地よいものになるからです。

 

(窓1)

こちらは深い軒と開口部で切り取るお庭の風景。

密集した市街地では、むやみにたくさん窓をつけても見たくないものが見えてしまうだけ。開口部をできるだけ絞って見たいものだけ切り取ると心地よい空間が生まれます。

 

裏にお隣さんの素敵なお庭があったら、それはラッキー。ありがたく素敵な景色をお借りして、遠くまで視線が抜ける環境を活かします。

(窓2)

この家ではLDKに対して、窓は必要な箇所に必要な数、2か所だけ。

隣家側にも一切開かず、これだけで必要な光を取り入れ、内部から外にむけての視線の抜けも確保しています。隣家側は南に面しているので窓を設けたくもなりますが、窓を開けても見えるのはお隣の壁だけ。立ちはだかる壁からは光も入ってきません。

土地の条件、周辺の環境を考慮して、光や風の通り道はもちろんのこと、窓の先に何が見えるかをたくさん考えた結果のカタチです。

 

窓によって、光を切り取ったり、

空を切り取ったり、

時にはあえて隣の母屋を切り取ったり。

たっぷり光を取り入れるための窓は、同時に隣の母屋の気配を感じ、新旧共に時を刻む景色を作ってくれます。

 

分譲地の中だと、なかなか広大な景色が広がっている条件はありません。だからこそ、土地に立ってみて何が見えるか、どこが視線が抜けるか、何を切り取るかが大切です。

こちら進行中のお家から見える景色。
工事中の今から、完成した後の窓の外に広がる景色を想像して完成がとても楽しみです。

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