住宅はアフターメンテナンスが命

- 社長ブログ

「建ててからが本当のお付き合いです。」

これはスムース全員での合言葉です。

 

滋賀県の住宅会社、工務店でこうはっきり言っているのは数少ないと思います。建築業界は建てて終わりとイメージが付いていて、そこがこの業界への不安感に繋がっていると感じています。

なぜ、そう思うのかは僕の現場監督時代の経験が影響しています。勤めていた時の現場監督の仕事は点検やアフターメンテンナスの仕事も兼任でした。そこでお客様の所へ伺ってまず気づくのが、見てもらいたい所の項目がびっちりとメモされていることでした。

 

その時の点検は2年の時だけで、お客様は滅多に来ない建築業者を心待ちにしていて、ずーっと気になっていたところを溜め込んでおられるのです。

 

「この時を待っていたのよ」

「やっと来てくれた」

「あれもこれも、、、」

 

正直、僕も身構えてしまっていたのも事実です。これではお互い信頼関係を築くどころか、お互いモヤモヤした気分でのやりとりとなっていました。お客様も決して、そんな気持ちになりたくもないけど、このタイミングしか言うときが無いから仕方ありません。

なので、その時も担当させてもらった家なのに他社でリフォームされていたり、紹介なんてゼロに等しく、僕にとっては愛着もって建てたのになぜ?と思っていました。

このようなデータがあります。お客様が家を建てる時の高揚感、期待感を表したデータです。

 

1番高い時が、契約した時

2番目に高いのが、上棟時

3番目に高いのが、引き渡し時

 

そうです。高揚感は下降傾向なのです。もちろん、引き渡した後はこれより下がっていきますよね。ある意味、自然なことなのかもしれません。

 

しかし、スムースではこれを変えたい!と考えています。

 

強引ではありますが逆に出来ないかと思っています。契約より上棟への楽しみ、上棟から工事中での楽しみ、そしてこの家に住めるのだ!との最高の期待感! 引き渡し後も安心感を提供したいとの思いで、仕組みを作っております。

高揚感や期待感は、安心感があって満たされるものだとも感じています。工事中での安心感は現場監督からのホウレンソウ、引き渡し時からは接点づくりに常に意識して、改善し、このデータが覆せるように日々、努力しています。

安心してもらう為に続けている事が、引き渡してから「メンテンスとしての定期点検は代表自ら、僕が行かせてもらっています!」ということです。

 

理由はふたつ。

ひとつ目は、家にはちゃんとした目をもった人が定期的にチェックをすることが大事なのです。そして、本当に一番大事なのはメンテナンスをして、永く家を維持していくことです。

家をメンテナンスするという概念が日本は低く、海外では自分達で直したり、長い目線で定期的に管理、確認もします。他業界でも感じることがあります。車は車検があって、しっかりとメンテナンスされるのに家はしない。これは仕組みにも問題があると感じています。車検は法令的に決まっていますが、家に限っては無いのが現状です。

家の最大の問題は雨漏れです。日本には四季があり、湿気も多く、最近の天候は異変状況にもあります。防水対応を怠ると、木が腐食して、結果、構造に影響を与えるということです。

スムースでは腐らない木や、シロアリ対策、気密断熱住宅での雨漏れに対する施工技術など、業界トップレベルで滋賀県の住宅会社、工務店ではトップだと自負しています。それでもメンテナンスは大切です。滋賀県で地産地消での国産材を使っていますが、それもこのメンテナンスとしての意味が大きいのです。

その点でも、しっかりと私から点検してアドバイスして理解を頂いています。並行して後継育成とともに家守りの仕組みを今、策定中です。出来次第、案内させてもらいます。

(後継育成として、現場監督が点検に伺っているケースがあります。確実に同レベルで行っていますのでご了承下さい。)

そしてもうひとつはやはり、家を通して人との繋がりを大事にしている僕にとっては、建てて終わりなんて信じられないのです。子どもの成長もそうだし、仕事のことや、いろんな環境への変化の話など、沢山聞きたいと思っているから、自ら点検を通して体感させてもらいに行っています。

今までに点検に行っているのに、話し込んで点検せずに帰ってくることもありました。笑

中には、人生相談を受けたりすることもあります。家を建てるとひとつの目標を達成してしまって、仕事に対しての情熱の維持とかも聞かれたりします。

これは僕の得意分野なので、自分が心から望んでいるものや目的は何かを素直に話したりします。スムースをどういう思いでやっているかをお話することもあります。奥様からもご主人さんの愚痴を聞いたりもしますし、子ども達の友人として、上から目線で指示されることもあります。笑

何より、このやり取りが楽しいです。

小さなかき氷屋さんがご馳走してくれました。スイカは農家をされている施主様からのお土産。夏の点検、どちらも体に沁みました。

お客様の想いをスムース全員で関わって、パートナーの職人たちが手仕事でカタチにして、この家で家族が過ごしている様がなんとも感動なのです。だから、”ふるさとの土台”という意味で家づくりを行っているのだと思っています。

スムースマルシェもスムースフェス(OBご家族をご招待しての感謝祭)もこの思いから始めました。

点検だけではなく、どう接点を作るかで考えた案です。結果、マルシェでは建てた方が出店したり、買い物に来てくださったり、子どもの身長が伸びていることに驚いたり・・・と普通の幸せを感じることが出来ています。

地域貢献にも繋がり、お客様と一緒に築けているのがなんとも嬉しいのです。現在はこの状況ですので、この前は、泥だんごづくりのプレゼント企画をして家族で楽しんでもらいました。

少し話は変わりますが、先日、お盆休みに実家の長岡京の祖父母の家を引き払うために整理をしてきました。僕が育った家では無いですが、市川家のルーツがここにあって、ふるさとの土台がここだと思っています。築45年なので、まさに僕と共に歩んできた家です。

親族10名以上で整理をしていたのですが、祖父の時代からの沢山の写真が出てきました。市川家の家族でのふれあいがここで生まれ、ここでの温もりが原点なのだなと感じました。皆様へスムースが提供しているのはこの家族の温もりだと感じました。

私の幼少期はこの体験がほとんど無いので、この地での祖父母から受けた愛情、叔母からの優しさ、ここでの体験がルーツだと思います。この家を売却して処分しようと思っていましたが、この写真をみて、今は考え直して、この想いをなにか違ったカタチでの遺し方が無いかと考え直しています。

ですので、メンテナンスと言っても、僕の中では様々な意味が込められています。

まだまだ、出来ていないところも多々ありますが、精進して努力を怠らず、皆様に一生のお付き合いをして良かったと言ってももられるように、頑張りますね。

 

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市川 正和
代表取締役

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