シンプルを楽しむ家 -2月見学会のお住まい設計考-
少し先になりますが、2/12(土)・13(日)に水口にて完成見学会を行います。
私が設計担当させて頂いたお住まいをお借りし開催させていただきます。
敷地は3周道路に囲まれた30坪強ほどの土地に建つコンパクトなお家です。
30代のご夫婦と女の子の新しいお住まいとして実家に程近い場所で土地探しから計画は始まりました。
敷地を初めて見たときに正直言ってすごく計画が難しい土地だなと感じたことを覚えています。
敷地は3面が道路に接しており高いところと低いところでは80cm程の高低差がありました。また道幅も狭いため、道路斜線制限という高さ制限の規制も厳しいという条件でした。敷地形状は四角では無いのでどう建物をレイアウトするかも頭を悩ませました。
(外観パース)
この住まいで一番にこだわったのはミニマルな居心地の良さの体現です。
この敷地ではこうしかならないんですねとは絶対にしたくなくて、土地の購入するに当たって後押しになるような、この家に住みたいと思って欲しいという気持ちが強くありました。
住宅業界でよく聞く言葉に『大きな家に住んでいる人に幸せそうな人はいない』と言葉があります。少し過激な意見ですが、分からなくもない感覚があります。
私自身大きいばかりの家よりも、無駄を削ぎ落として最小限のボリュームにした建物が大好きです。
量よりも質を高めた家にしたいと思います。
均整の取れた小さな家は非常に魅力的です。
そういう間取りに出会うとわくわくとします。
名作と言われる著名な建築にも小さな家は少なくありません。
コンパクトなお家は掃除をするにしても、手入れをするにしても簡単にできるし空調等のランニングも有利です。大きな家の面倒が見切れずに減築をすることもあるような昨今の時代では、よっぽどサスティナブルで先進的な考え方ではないでしょうか?
話は逸れますが、欧米ではタイニーハウスと言う考え方も盛んです。最小限の家にして、住宅ローンに縛られない生き方を選択する人も多く、日本でも少しずつ増えているそうです。
話を戻しますが、コンパクトな家はいかに解放感を感じさせるかというところが肝だと思います。設計の工夫を色々としているので実際に見学会に参加頂いて現地を体感して欲しいのですが、
ひとつだけ挙げると、リビングは敢えてソファを置かずに畳リビングとしています。
高さの規制や外観を整えるためにプロポーションを極力低めに抑えているのですが、室内の天井高も当然低くなります。そういうこともあってこの住まいには視線の低い床座の生活=畳がしっくりときます。
天井高を低く抑えているので自然と視点は外に促されます。吹抜をとることもそうなのですが、視線の抜けはコンパクトな家には大事なことだと考えます。
(内観パース)
畳リビングでごろりと昼寝をしていると、地続きのデッキスペースには気持ちの良い日だまりが出来ていて、窓から入るそよ風が心地よく頬を撫でてくれる。
外では子どもが近くの友達と遊んでいる様子が聞こえて、やがて夢かうつつか時間はゆっくりと運行していく。やがてお母さんが夕飯の支度をはじめて幸せなにおいが居間を満たしていく‥‥。
(実際の写真)
そんな生活の情景を思い浮かべて設計をさせてもらいました。
是非とも見学会にご参加頂いて体感していただきたいと思います。
\新築完成見学会/
シンプルを楽しむ家
2022年2月12日(土)・13日(日)
10:00~17:00 in 甲賀市水口
見学会詳細ページはこちら
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