「快適さ」と「心地良さ」の違い

- 社長ブログ

スムースは設計する上で大切にしていることが5つあります。スムースは他とどう違うの?と聞かれた時、僕は決まってこの5つのことを伝えます。

・開口部と庭との関係

・五感に訴えるパッシブデザイン

・小さいと狭いの違い

・心と身体の健康に必要なもの

・時代と共に変わるもの

 

これらが重なった時、スムースらしさが設計に表れます。これらの前に、まず大事なのがタイトルにあります「快適さ」と「心地良さ」なのです。

似てるようで全く、意味合いが異なります。今までも何度もお伝えしているように、今の家づくりは性能の時代と言われています。また、生産性を上げることもよく言われていて、誰もが、どの地域でも当てはまる家が売られるようになりました。

目に見えるわかりやすさで、気密性のC値や断熱性能を示すUA値などの数値や耐震などを等級にして比較しやすいように、数値化で快適性を表現する家づくりがほとんどになってしまいました。そうなんです!!数字から快適さを伝えるのがわかりやすいのです。とても時代に合っています。比較もしやすいのです。しかし、スムースでは数値化できる指標を大切にしながら、あえて数値化で表せないものを大切にしたいと考えています。

それは、光や影、風、質感など、五感に響くもので、心地良いという感覚です。光の揺らめく様子や、壁に映し出された木々の影、季節を感じる風の匂いや、無垢の木の肌触りなど、心地よい気持ち良いという感覚はあっても、それを数値で表すことはなかなかできません。

でも、この感覚こそが自分たちが昔、感じたふるさとから感じた心地良さではないでしょうか?僕的に言うと、居心地の良さになります。ふるさとは居場所づくりなので、僕が残していきたいのは居場所と心地良さなのです。

住まいの快適さと心地良さ

この居心地の良さをつくり出すために、5つの内容にこだわっているのです。この5つの説明は僕の設計セミナーで伝えているので、ぜひご参加下さい。今日はその中でもとても重要な2番目のパッシブデザインをお伝えしたいと思います。

パッシブデザインとは自然と共生する、つまり、自然のエネルギー活用を設計の核にするということです。

 

方角で間取りをデザインすることが基本ですが、太陽のエネルギーをどう活用するか、日本には四季があるので四季による違いからの自然とどう繋げるか、ほか地域の風土、風の流れも含めて設計することが大事です。

 

どの地域にも当てはまるベースプランから、方角だけを可変することだけで注文住宅と言っているのが現状です。プランの動線も、家事動線で楽な生活を描くことではなく、暮らしの道として光や風の動きとしての動線を考えることが重要なのです。日射取得や遮蔽、風の流れ、湿度調整を考慮するのです。わかりやすい一つの例が軒の出です。

軒のある家
ウッドデッキ

ただ、カッコよさで軒の出を80センチや1メートルにしているわけではなく、夏の太陽の角度、冬の角度、高低差、その地の風の流れを考慮して決めているのです。軒の出と庇による日射遮蔽で設計しているのです。プラス大開口の木製サッシと庭との繋がりで、居心地の良さをカタチにしているのです。

 

それが心地良さに繋がる、五感に訴えるのです。五感は視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚が挙げられます。その要素として住まいに当てはめると

1、視覚は、光や風、目線の抜けなど

2、聴覚は、水や風のおと、鳥の声

3、触覚は、素材の触れる心地よさなど

4、味覚ではないですが、家の中の空気の質などが挙げられるかと思います。

5、嗅覚は、木の香りや土地壁、素材の匂いや、庭からやってくる季節の香りなどがあります。

障子に陰影
水鉢

数値化できる快適さを追求しながら、居心地の良さを五感に訴える。これがスムースの設計であり、スムースの家づくりです。

居心地の場所を作るのは僕たちだけど、そのルーツや大切にしている根底にあるものは、ひとりひとり皆様が違うものをお持ちなのです。

それを是非、たくさん聞かせてください。きっと、あなたらしい居場所が生まれるはずです。

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(ichikawa)

 

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