地鎮祭で大切なこと。
家づくりには、いくつか節目があります。
土地を探すこと。
間取りを考えること。
仕様を決めること。
そして、
「いよいよ家を建てるんだ」
と実感する日があります。
それが、地鎮祭です。
ご家族と一緒に打合せを重ね、
間取りも決まり、
設備や素材も決まり、
図面の中にあった家が、
いよいよ現実になる日。
地鎮祭の日は、
お客様の表情も少し変わります。
楽しみな気持ち。
少し緊張した気持ち。
様々な想いが入り混じる特別な時間です。


地鎮祭とは、
その土地の神様に、
工事の安全と家族の繁栄を祈る神事です。
古くから日本では、
土地には神様が宿ると考えられてきました。
その土地を使わせていただくことへの感謝と、
これから始まる工事へのご挨拶。
それが地鎮祭の本来の意味です。
まず修祓(しゅばつ)から始まります。
参列者や祭壇を清め、
心と場を整えます。
そして宮司さんが祓詞(はらいことば)を奏上し、
神様をこの場所へお迎えする
降神(こうしん)の儀へ。
全員で起立し、
その土地の神様をお迎えします。
祝詞奏上(のりとそうじょう)が行われ、
工事の安全とご家族の繁栄を祈願します。

そして、
私が地鎮祭の中で最も大切だと感じているのが、
地鎮の儀です。
まず、お客様(施主)が
鍬(くわ)を使って、
盛砂を三度掘り起こす
鍬入れの儀を行います。
その時に、
「えい!えい!えい!」
と大きな声を出します。
初めての方ばかりですので、
皆さん最初は少し恥ずかしそうです(笑)
でも私はいつも、
「ぜひ大きな声でお願いします」
とお伝えしています。
不思議なもので、
最初は照れながらだったご主人も、
最後には立派な声を出されます。
私はその姿を見るのが好きです。
これから家族のふるさとになる場所。
その第一歩を踏み出す瞬間だからです。

鍬入れの後、
宮司さんが祈りを込めて
鎮め物を納められます。
そして次に、
建築を担う代表として、
私が鋤(すき)を使う
鋤の儀を行います。
盛砂を整えながら、
私も同じように
「えい!えい!えい!」
と声を出します。
できるだけ大きく。
できるだけ力強く。
静かな空気の中に、
声が響き渡るように。
それは、
場を引き締めるためでもありますが、
私自身の決意でもあります。
ご家族の想いを預かること。
ふるさとを築くこと。
安全に工事を進めること。
その責任を改めて自分自身に刻み込む時間です。


そして地鎮祭の最後には、
必ず家族写真を撮ります。
まだ家はありません。
更地です。
でも、その写真を見るたびに思います。
この場所で、
子どもたちが成長し、
家族の思い出が重なり、
何十年も暮らしていくんだろうなと。
完成した家の写真ももちろん大切です。
でも僕は、
この更地の家族写真が好きです。
期待と希望が詰まった、
家づくりの原点だからです。
スムースでは、
必ずその地域の神社の宮司さんにお願いしています。
地域のお祭り。
初詣。
七五三。
その土地で暮らしていく家族を、
ずっと見守ってきた神社だからです。
家を建てることは、
建物をつくることではありません。
その地域で暮らし、
人と繋がり、
思い出を重ねていくこと。
地鎮祭は、
その地域とのご縁が始まる日。
そして、
ふるさとづくりの最初の日なのだと思います。
ICHIKAWA
滋賀県草津市・大津市・守山市を中心に注文住宅を手がける工務店として、「思想」と「人」を大切にした家づくりを続けていきます。

